子どもの作文を上手くしたい。作文奨学生がコツを教えます

上手な作文を書く子はタイトルを考えない

作文を書きなれていない子の特徴でダントツ①位は

「タイトルを決められない」

(よって書き出しに時間がかかる)。

 

当てはまる大人も多いはず。

最近でいえばブログだろう。

SEOの関係もあるから仕方ないのだが、タイトルを決めないと前に進んではいけない呪縛に囚われている。

 

大枠で「〇〇について書く」これだけでいいのだ。

書きながら段々とタイトルは絞れていくし、書き終えた頃には考えもまとまっている。

タイトルはスタートではなく、むしろゴールなのだ。

例えるなら料理人が新メニューを考えている時

 

「〇〇〇」という料理を考案しょう!!

 

とは考えないですよね?

もちろん、素材や大まかな味付けは決めています。

それを試行錯誤して、最後に完成して初めて

料理名(タイトル)をつけますよね。

タイトルを先に決めると、基本的につまらない作文になります。

 

とりあえず、思ったままに料理を始めよう。という感覚です。

タイトルが指定されている場合

お題が決まっている事もあるだろう。

 

それでもタイトルは気にしない。

というのも、お題が指定されている場合の多くは「〇〇について」といったように枠が大きい。

 

最初に述べた「〇〇について書く」と同じ感覚なのだ。

 

タイトルに寄せにいこうとすると必ずペンが止まる。

ijmaki / Pixabay

良い作文に共通している事

小学生に「夏休みの思い出」などの作文が出たら、

中学年ぐらいまでは

「夏休みの思い出は海に行った事です。兄弟も一緒にいって、楽しかったです。暑かったけど、楽しかったのでまた行きたいです」

 

というような文章を書いてくる。

これも悪くないが足りないものがある。

良い文章に共通しているものの1つに「臨場感」がある。

文章に臨場感をのせていくことが大切なのだ。

具体的な指導方法

トランプのように紙切れをいくつも用意する。

 

夏の思い出について箇条書きにしていく。

「海に行った」

「暑かった」

「楽しかった」

など上に書いているような文言を書き始めるだろう。

 

注意するのは、ここでは決して、口を挟んではいけない。

ブレインストーミングという会議の手法がある。

 

柔軟なアイデアを出す為に否定的な事は禁忌事項にするのだ。

子どもが書いたカードには何も言わない

(修正は後からいくらでも出来る)

そして、カードが出て、これからが助け船の出番。

先ほどの臨場感を思い出してほしい。

 

人が臨場感を感じるのは5感だ。

聴覚、視覚、嗅覚、触覚、味覚だ。

そのカードに合わせて、提示していく。

 

例えば聴覚、海に向かう時、移動する車や電車ではどんな音が鳴っていた?

ガタンゴトン

ミーンミーン

プシュー

視覚は海や空の色、人がにぎわう風景など。

 

ここで1つ工夫するのは「大きい」「たくさん」

など抽象的な表現を具体化させるよう声をかけてあげる。

 

「白い砂浜」は「お砂糖みたいな」

「広い砂浜」は「運動場よりも大きい」

など身近な物に例えて表現する。

 

こうして5感のエッセンスを親が足してあげる。

 

しかし、この時もまだ、文章は書かない。

 

カードの前後をひっくり返したり、いくつか繋げたりして言葉遊びをしていく。

 

「お砂糖みたいな」「海」・・。

えー、どんな海なんだよ(笑)

その中で子どもは「海は砂糖じゃなくて、しょっぱいんだよ」

と5感が刺激されていく。

 

一見、時間がかかりそうだが、この遊びをしていくだけでペンが止まる時間が無くなる。

 

そして臨場感に富んだ作文になる。

intographics / Pixabay

毎回、やる必要があるのか

何度かやっていくと、この遊びも必要なくなる。

 

子ども自身が文章の組み立てを出来るようになってくる。

 

最初から400文字の構成を考えるから無理が生じてくるしペンも止まる。

400文字という決められた枠に当てはめようとして、文章の柔軟性が無くなる。

夏の間にこういった遊びをさせていると、子どもの発想力、文章力は格段に上がる。

兄弟がいるなら兄弟でさせてもいいだろう。

出来れば最初は親が混じる事で興味を示す。

子どもの作文は量と質のどちらを優先させるのか

 

「量より質だ」

という考えの親と

「量と質のバランスだ」

という方がいるでしょう。

正解は小学生は間違いなく「量」です。

 

そもそも、量を書けない子に質を高める事は不可能です。

 

同じ話をしてもかまいません。

最初はどんどんと書かせましょう。

書くというより、話すような速度でドバドバと文章が出てくるのが理想です。

 

文字数を減らすコツは非常に簡単です。

 

しかし、文字数を短く書く癖はなかなか取れません。

 

俳句や短歌のように17字や24字に思いを馳せ気持ちを載せる事は天才のなせる所業です。

 

彼らは小説を書くことも可能でしょう。

小学校低学年の時は起承転結が無くても、オチの無い文章でも全く問題ありません。

 

むしろ、伸びしろがあります。

20文字以内に「。」を入れる。

ついつい、文章の一息が長くなることがあります。

 

これは大人にも多いのですが、一息で幾つ説明するんだよ!

ってツッコミを入れたくなります。

仕事で学生指導をしている時も

提出されたレポートが

 

「〇〇について、〇〇と思ったのですが実際は〇〇で、そうなると〇〇の可能性も出てきたので、〇〇も試してみようと〇〇を・・」

あーーーー、長い!!

Hans / Pixabay

文章の事実に自身が無い人

相手に伝わらないかも・・と思う人ほど「。」を入れません。

 

一息でたくさん話してごまかす?ような事を無意識に行うのです。

 

かといって、大人になって箇条書きだけの人も困りますが・・。

箇条書きは技術や文章力が入らない魔法です。

Twitterで見かけますよね。

あれは行間を読み手に与える事で文書力を相手の読解力に依存させてるのです

(・・私も使うので否定はしません)

文章力は小学生時代の読書量で全て決まる

 

小学校の頃の読書量で文章力は決まると言っても過言ではありません。

私は日本マクドナルドホールディングスが主催したマクドナルド奨学生です。

選考方法は1つ。

小論文です。

今は開催していませんが

約20年前は全国のマクドナルドのトレイに申し込み用紙や告知がなされていました。

トイレじゃないですよ、「トレイ」ね。

クラス単位、学校単位で応募する事も少なくありませんでした。

私も選ばれましたが合格枠は全国で50名。

2万円×24ヵ月で48万円。

返済義務は無く報酬型の奨学金でした。

 

更に、新宿の本社で行われる祝賀会の為、渡航費用、滞在費用などは全て別途負担してもらいました。

 

本社の偉い人が来て

「あなた方は200倍の倍率で選ばれました。日本の高校生でトップ50の小論文です」

と激励してもらいました

(世の全員は受けてないのでだいぶ過言ですが)

 

正直、私は中学、高校と本をたくさん読んだほうではありません。

しかし、小学生の頃は図書館にこもっており全ての本を読んだと思うほどでした。

 

この記事を読んで思うように、既に文章力の貯金はありません。

しかし、小学校の読書貯金のみで小論文の奨学生にはなれました。

 

お子さんには是非、本を読ませてください。

動画ではダメです。

動画を見ている時、大脳皮質の血流量は乏しい。

 

本を読む事で眼球運動を起こしながら活字を追いかける事が望ましいのです。

Free-Photos / Pixabay

国語力が上がると国語だけでなく理科の成績も上がります。

理科は国語の応用なのです。

もちろん算数の理解力もついてきます。

本を読まない動画の時代こそ子どもに本を読ませるだけで

人生は「楽ゲー」になるのです。

作文が上達する方法のまとめ

ここまで読んでくれてありがとうございます。

前半の内容を覚えていますか?

ここでまとめておきましょう。

子どもに文章力をつけるには

五感を刺激しましょう。

日頃から五感を刺激する会話をしましょう。

「今日、バッタつかまえたよ」

と子どもに言われたら

「へえ、バッタってザラザラ?スベスベ?」

「匂いは?」

「鳴き声は?」

と逆に質問責めにしてやりましょう。

そして、「分からない」となったら

「一緒に調べようか」と

出来れば図鑑などの紙媒体。

無ければググるでもいいです。

子どもの好奇心、探求心をくすぐることで

多角的な感性を身に着けます。

それは文章力にも生きてきます。

 

 

・・・さて、この記事のタイトルは何にしようか。

 

keyword:こども 作文 夏休み 宿題 上手に書く コツ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です