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賢い子を育てたいのなら結果より過程を褒めよう
お子さんがいる方や、自分が子どもの頃にこんな経験はありませんか?
子「ねえ、おもちゃ買って」
親「テストで100点取ったら買ってあげる」
子「やったー」
子「100点取ったよ」
親「おめでとう、約束だから買うね」
まあ、成功例ですが、100点取れなかったら・・という事ではありません。これ自体が成功ではないのです。

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子どもの正しい褒め方は科学的に証明されている
最近は「褒めて伸ばす」「叱らない教育」などがブームですよね。
しかし、ほとんどが科学的でなく精神論で「きっと、そのほうがいいだろう」というブーム的な物。
実験によって証明されているのは少ないのです。
褒めて伸ばすは正解ですが、重要なのはタイミングです。
ここで1つ面白い実験を紹介しましょう。
対象となる子どもをランダムに分けて2つのグループを作ります。
1つは結果を褒める「結果を褒めるチーム」
もう1つは「過程を褒めるチーム」とします。
テストを受けさせて、「結果を褒めるチーム」はテストの結果を褒め続け、
「過程を褒めるチーム」にはテストを受ける過程の勉強時を褒め続けた。
どちらもテストを受ける為に要した勉強時間は同じなのに、二つのチームの成績の伸び方がに明らかな差が出た。
「結果を褒めるチーム」は最初こそ良かったが、長期的に見ると伸び悩み、
「過程を褒めるチーム」は長期的に成績が伸び続けたという実験結果になりました。

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科学的な子どもの褒め方はスポーツの世界でも通じる
もう一つに似たような実験。
バスケットボールをしている子どもを同じくランダムに分けた。
1つは君はジャンプ力が高いね、シュートが良く入るねと「能力を褒めるチーム」
もう一つはジャンプ力やシュート力を向上させる為にしている練習を褒める「努力を褒めるチーム」
先ほどの結果と同じで長期的に能力を向上させたのは、やはり「努力を褒めるチーム」でした。

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二つの実験から分かる事
テストの結果を褒めれた子の思考回路は
「次はどこがテストに出るだろうか」「テストを早く正確に説くためにはどうしたらいいか」
などの小手先のテクニック系を考えるようになりました。
能力を褒められたチームも同様に
「どうしたら高く飛んでいるように見えるか」「シュートが入る為に確率の高いところから打とう」と。
「高い確率を選ぶ」は一見正しいように見えますよね。
でも、それは違います。バスケットをしている人なら分かると思いますが、試合の流れの中で確率の高い場所を選んでシュートを打つなんて不可能というか、それを考えながら試合する事が無意味です。
シュートの精度を上げるとは少し違うのです。

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さて、反対のチームを見てみましょう。
勉強の努力や練習の努力を褒められたチームは具体的に
「毎日、本を読んで偉いね」「今朝も早起きして勉強したね」
と具体的に褒められる事で、勉強に対する努力が長続きして、やがては習慣化するのです。
バスケットの実験も同じで、「みんなより早く来て練習して偉いね」など具体的に褒める方が伸びるのです。
テスト結果や試合で活躍した時は声をかけていいの?
もちろん、褒めていいです。問題なのは、結果のみに褒める事です。
そして、この時にもう一つ大事な工夫は
「活躍したね凄かった」「良い点数取ったね偉いぞ」ではなく
「毎日、頑張ってたもんね」「朝の勉強続けてたもんね」と、やはり過程を具体的に褒めるのです。

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経済格差と教育格差にはどう向き合うか
親の学歴や収入と子の学力は比例するという事実
「子の貧困」や「経済格差」が平成からの問題で令和に持ち越された大きな社会問題だと思います。
親の所得階級と子どもの学力は比例するという研究結果や親の最終学歴と子のIQが比例など、多くが証明されているのは事実です。
そして「その差が拡大していく」とまであります。

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低収入、低学歴の世帯は成す術はないのか?いいえ、あります。大丈夫です。解決策があります。
先ず、このような研究結果が出た時に、低所得世帯がどう思うか
「お金があるから良い塾にも入れるでしょ」
「お金があるから子どもと接する時間も多い」
「勉強なんてしても無駄だ」という意見が多数かもしれません。
これは大きな間違いで、子どもを賢くしたい、稼げる仕事につかせたいと思うのなら、
先ずその考えをリセットしないと進めません。
確かに学習塾や家庭教師は費用がかかります。
しかし、この問題に一筋の光が見えた研究結果が出ました。
(朗報)本を読む子は学力が高い
え?そんな事は何となく分かるよと思ったかもしれません。
でも、長期的に具体的に取り組んでいる家庭は非常に少ないです。
本と言うのは買う必要はありませんし、最新の本も必要ありません。
学校には図書館があり、日本はほとんどの自治体や地域に必ず図書館があります。
ある 研究では所得階級の高い低いよりも、本を読む習慣があるかないかの方が優位な差が出たのです。

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子どもに本を読ませるなら無料だし出来そうですよね。
しかし、「習慣化」と「モデル」が大事なのです。
子どもは良くも悪くも親の影響を受け、無意識的に親を真似ています(モデリング)
子どもは好奇心旺盛な反面、飽きるのも早いです。
「うちの子は本を読む習慣がつかなかった」「うちの子は本が嫌いで」
いやいや、恐らく対応が不十分だったのでしょう。
さきほどの過程を褒めるという研究結果と同じです。
声かけは一言でいいので、定期的に具体的にです。
「今日も読んでるね」「今日はどんな本?」
「どんな内容なの?」「面白い?」などです。
すると、子どもは嬉しそうに、もしくわ(教えてあげようかと)誇らしげに説明してくるでしょう。
そうする事で本を読む事は習慣化し、学校の授業に対する読解力、語彙力、プレゼン力などが向上するのです。
もし、あなたが文章を書く事が苦手、子どもに勉強を教えられない、塾に通わす事が出来ないのなら
この事を実行すると良いでしょう。無料で出来ますし誰でも出来ます。

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親が勉強している姿を見せる
先ほどのモデリングの話ですが、子は親の背中を見ています。
子どもが勉強するようになる、賢くなる為に一番コスパが高いのは間違いなく「親が勉強する」なのです。
ここで問題です。次のうち、子の学力が伸びるのはどちらでしょうか。
A:リビングで子どもが本を読んでいる時に親がスマホゲームやテレビを見ている家庭
B:親も隣で読書する、家計簿をつける、新聞を読んでいる
分かりますよね。そう言う事です。最初は慣れないかもしれませんから、何もしなくても一緒にいるだけでいいのです。
本を読んでいるフリでも構いません。

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一緒の空間で見守るだけでも効果大です。
子どもが自分から「ねえ、こんな漢字を習ったよ」「先生がこうやって教えてくれた」
などと話しかけてきたら、その時点で半分以上の子育ては成功です。
学力の高い子の共通点は何か分かりますか?
「親が高学歴」「お金持ち」ではないのです。
「親が子どもの勉強に関心を持っていた」が1位なんです。
では、なぜ学歴や収入で差が生まれるのか。
”高学歴、高収入の親は子どもの勉強に関心があった”からなのです。
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